1番「どきっとした」宿題・・
こんにちは、自己プロ(自己解放プログラム)1期生の梅野 千晴です。
自己プロ体験記第2弾をお届けします。
自己プロは、自分の人生を棚卸する質問に答えるワークと、ピンタレストに自分の好きな画像を集める、という活動から始まりました。
最初のオンラインセッションでは、どんな感じなんだろうとドキドキそわそわしている中、Pinterest(ピンタレスト)に集めた画像を間において、たみ子さんから様々な質問がありました。
私自身が1番どきっとした宿題についてたみ子さんに聞いてみたいと思います。
怖い画像を集める・・?
オンラインセッションのトップバッターは1番最初にジョインされたNさんでした。
Nさんが集めた画像が画面に共有されています。美しいショーケースの画像がずらずらーっと並んでいます。
たみ子さん |「お仕事とも関係ある画像ですかね。このような美しいものは以前からお好きだったんですか?」
Nさん |「好きですね。ガラスでも特に曲線があるものが好きなんです」
たみ子さんからの質問を受けて、Nさんが子供の頃から飴細工やビーズが好きだったことをお話しされ始めました。初めてお会いするNさんの子供の頃のお話、好きなものの話を聞いて、形式ばった自己紹介よりNさんのことがたくさん知れるなぁと興味深く聞いていました。
ショーケースの画像の次は、好きな映画の画像が続いています。たみ子さんからは、自分が好きな画像のほかに、好きな映画ポスターの画像を集める、というお題が出ていました。
たみ子さん |「おとぎ話が好きなんですか?」
Nさん |「小さいころから本はたくさん読んでいて、入り込んでリフレッシュする部分があるのかなと思います」
分かる……! 私もファンタジー大好きです……! とうなずきながら聞いていると、ふむふむと聞いていたたみ子さんから、次の宿題の話が始まりました。
たみ子さん |「おとぎ話でも、ふわふわキラキラしただけのおとぎ話ではなく、戦いや、暗い世界が描かれているダークファンタジーの要素が含まれている感じがしますね。では、次に集めてもらいたいと思う画像は、今回集めていただいた綺麗な美しいものとは対照的に、ちょっと怖いと思う画像、表情や景色など、怖くてずっと見ていられないなと思う画像を集めてみてください。もうひとつは……」
怖い画像??? しかも怖くてずっと見ていられないほどの怖い画像?????
怖い画像からNさんの何が分かるんだろう?
もう一つのお題の案内が続いていましたが、怖い画像を集める宿題が不思議で不思議で仕方がなかったのでした。
今でもずっと気になっているのでたみ子さんに聞いてみたいと思います。
たみ子さん、Nさんに怖い画像を集めてもらった宿題はどんな背景があったんですか?
脳内で何をイメージしているのかを知る
そうですね、この時はたまたま怖い画像だったんですけど、Nさんが脳内で何をイメージするのかを見てみたかったんです。
Nさんは、ピンタレストにとっても美しい画像をたくさん集めていました。それらはすごく秩序があって、バラつきのない世界だったんですね。自分の中の美の基準に拘りが強く、隙のない印象を受けたんです。
そこで、好きな映画はどんなものか、と問いを投げかけてみました。ピンタレストに集められた画像は、その時の自分が「見たいもの、見ていたいもの」という表層的なイメージが表れてきますが、好きな映画というと自分の人生を投影したものが表れてくることがあります。それは、主人公の価値観や性格に共感するところがあって自分を重ね合わせていたり、自分が本当は体験してみたいことや、送りたい人生の形が描かれていることに共鳴して「好きな映画」という脳内の引き出しに収まっていたりします。
Nさんが好きな映画として挙げてきたものが「ダークファンタジー」だったことで、私の中で一つの仮説が立ちました。
この人はピンタレストで挙げてきた秩序のある美しい世界を、「戦って勝ち取りたい」のかもしれない、そんな人生を送ってきているのかもしれない、というものです。
なぜなら別のアンケートでも時折、Nさんが何かに抗っていて(戦おうとしていて)、それによってストレスを感じながら生活を送っているような印象を受けていました。自分は戦わねばならない、そういう自分でなければならない、という自分に課した在り方で、社会と接点を持っており、それによってストレスを抱いてしまっているということです。
とすると、Nさんが戦っているもの、戦わないといけないものは何なのか? それは本当に、戦わねばならないことなのか?を知る必要があると考えたんですね。だから「怖い画像」=戦わねばならないと思っているイメージを挙げてみてもらったんです。
「自分が戦わないと、これだけ恐ろしいことが起こる」イメージの呪縛
そのような意図があったのですね。立てた仮説をもとに相手をさらに深く深く知る、ストレスを紐解いていくためのアプローチだったんですね。
この宿題を受けてNさんが集めてきた画像は、まさにじーっと見ていられないような骸骨や暗くて怖い画像が多かったですね。この画像たちからさらにたみ子さんはどんなことを感じたのですか?
怖い画像を挙げてみてもらって、Nさんがどんなにおぞましいイメージを持っているのかが分かりました。そこから見えてくることは、Nさんは、自分が戦わないとこれだけ恐ろしいことが起こると思っているのかもしれない、という仮説です。
自分が社会的に、こんな自分でなければならないと課したイメージを脱却し、本当に出したかった自分を解放するには、「ねばならない」という思い込みを自分自身で捉え直していく必要があります。
Nさんの場合まず取り組むべきことは、「自分が戦わなくても、イメージしているような恐ろしいことは起きない」という事実を、一つ一つ受け入れていくことなんですね。
例えば、お化けが出ると思っている夜道が怖いのであれば、「大丈夫、あそこで揺れているのはただの柳の木なんだよ」と教えてあげることに似ているかもしれません。自分で主観的に思い描いてしまっているイメージを描き変えていくことで、解放を妨げている余計な恐れや不安が小さくなったり消失したりすると考えているんです。
人によって、恐れや不安のイメージって千差万別ですよね。自分が「こうしたらこんなに怖いことが起こるだろう」と思っているイメージを一度明確化してみることが、恐れに対する取り組みの第一歩ではないかと私は思うんです。
恐れの正体を見つめてみることが自己解放の第一歩
な、なるほど……! Nさんの場合は、恐れの対象の正体を見つめてみる、ということが自己解放の第一歩になっていくんですね。自己プロでお題にならなければ絶対に眺めなかったであろうものではないかと感じます。
あの宿題の背後に、Nさんに対する深い仮説と自己解放に向けた明確な意図とアプローチがあったんですね。普段やりとりしていてもたみ子さんが受講生一人ひとりに莫大なエネルギーと関心を注いでくれていることを感じますが、宿題一つにもこれほどの想いと意図がこめられていることに驚きました。宿題、私も今よりもっと真剣に取り組まねば……!
たみ子さん、ありがとうございました。
PROFILE
梅野 千晴 ー うめの ちはる
東京都在住、会社員。会社員の傍ら、ライフワークである翻訳の研究・実践を活かし、法人、個人事業主に対して、言語化を軸としたセッション、資料作成、ライティング支援を行っている。
( https://www.instagram.com/ume_644/)
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