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あくびが止まらない息子の本当の気持ち。自分を解放する「もう1人の自分」とは?

息子さんの”あくび”が止まらないんです

もうすぐ終わる夏休み。小3の息子は二学期を楽しみにしています。なんでも今年の先生は若い男の先生で、とっても気が合って(どの立場?)なんでも話せるのだそう。

「今の先生とそんな感じなんだねー良かった良かった^^」

安堵しながらふと、昨年担任だったユミ先生との出来事を思い返していました。とっても優しいユミ先生。息子が大好きなユミ先生。

「お母さん、お仕事中かと思うんですが、今からそうた君のお迎えに来てくださいませんか?」

カフェで作業中、突然ユミ先生からの呼び出しの電話がありました。

「え!息子が何か、怪我でもしたんですか?具合が悪いんでしょうか?」

「いえ、、あの、、あくびが止まらないみたいなんです」

「・・・は?」

「いや、私もよく分からないんですが、、ずっとあくびをしているんです。」

「えっと・・・息子はその・・ね、眠いんでしょうかね・・」

「うーん、なんというか、そんな感じとも少し違うみたいなんです。とにかく、このまま1人で帰すのが心配なので、お母さん迎えに来ていただけないでしょうか?」

「は・・はぁ・・;」

自分の子供時代を振り返ってみても、”あくび”で親を呼び出されたことなんてありません。今の小学校って、こんなことで働いてる親を呼び出すの?少しイライラしながら走って学校に向かうと、靴箱の前でユミ先生と待っている息子の姿が目に入ってきました。

「・・・・ん?;」

その様子を見た瞬間、ユミ先生が私に伝えたかった戸惑いが分かったような気がしました。そこには、ずっとあくびをしている息子・・・ではなく、あくびを出そうと上を向き、口を大きく大きく開けて、目をパチパチさせながら涙を搾り出そうとしている息子がいたんです。

うーん、少しパニック気味だな・・
息子には発達障害があるので、この様子が普通の状態でないことは瞬時に察しました。
すると私だけに聞こえるような声で、ユミ先生が事情を説明します。

「お母さん、そうたくん今日は朝からなんだか元気がなくて、どうかしたの?と声をかけたんですよ。そしたら”なんでもない!”と言って、クルッと背中を向けてね、ちょっと泣いていたような感じだったんですね。だからね”何か嫌なことがあったの?なんでも話して”と言ったら、”なんでもないって言ってるじゃん!”と。そしたら口を大きく開けだしてね、これはあくびだって言うんです。それから何度も私と目が合うたびに、これをやっていて・・。ちょっとね、気持ちが高ぶっちゃうと、道に飛び出したりして危ないからね・・このまま一人で帰すのが心配かなと思いましてね・・」

「そうだったんですね。分かりました。一緒に帰ります。ありがとうございます」

なんか悲しいことがあったのかな・・・と思いつつ、私から尋ねることはせずに手を繋いで帰りました。その日の夜、お風呂からあがった息子の髪を拭いていると、彼がバスタオルで顔を隠しながら、ボソボソっと話し始めたんです。

どうやらお友達から嫌なことを言われて、すっごく悔しかったのだそう。ユミ先生に尋ねられたけど、そんなことで泣いてるのって思われたくなかったのだと。

「あくびが出ると、涙が出るんでしょ?パパが言ってた。だからあくびをいっぱい出したかったんだよ。」

先日もユミ先生から褒められたことを誇らしげに話していたので、先生の前では強い自分でいたかったのかもしれません。泣いているのを知られたくなくて、たくさんあくびをしていたんだね。

「ママーもっと髪拭いてよぉ」

迎えに行った時とは別人のように甘えてくる息子に愛おしさを覚えながら、これはきっと私にしか見せない子どもの顔で、今だから出せた彼の本音だったんだろうなと感じました。

本当の気持ちを封じ込める”キャラクター性”

自分の中に本当の気持ちがあるのに、”誰かに対してこう在りたい”というキャラクター性によって、素直にそれを表に出せないことがしばしばあります。

例えば、赤ちゃんや子供は思ったこと感じたことを、誰の前でも構わず体いっぱいに表現できますが、大人になるとなかなかそうもいきません。他者や社会に於ける自分の立場が見えてくるに連れ、「この人の前では強い自分でないと恥ずかしい」「この人の前ではあまり出しゃばってはいけない」など、それぞれの相手に対して表現できる自分をだんだんと制限していきます。

このように自分というものを他者や社会から相対的に捉える視点は、成長段階で誰しもに身に付く自我の発達ではあります。だけど、自分の感情よりキャラクター性を重視するあまり、表現したい本当の気持ちを封じ込め過ぎてしまうことも、一方でよく起こっているのではないかと感じるのです。

守りたいキャラクターがあるばかりに表現したい自分を出せない...

親である自分、会社での立場、男として、女として・・
私たちはいつの間にかあらゆるステレオタイプに影響を受け、自分の在るべき姿を自分に課し、時に本当の自分が表現できなくなってしまうことがあります。とは言え、ユミ先生には強い自分で在りたいと願う息子のように、社会的なキャラクターを守りたい気持ちがあるのも蔑ろにはできません。彼に「悲しかったのなら、ユミ先生に言えばいいじゃん」と伝えたとしても、それは彼の願望を叶えることにはならないでしょう。彼の気持ちを尊重して、且つ彼の欲求を満たしてあげるには、子どもの顔になって本音を言ってもらい、母としてそれを受け止めることが、この時の私たちには最善であったのではないかと感じるのです。

守りたいキャラクターを無視したら良いという話でもない

それではどのようにすると、自分の本当の気持ちを押し殺すことなく、社会的に在りたいキャラクターも守っていくことができるのでしょうか。

ここで、とてもユニークな自己表現により、自分の素直な気持ちも社会的立場もどちらも大切にして、生き生きと人生を謳歌しているひとりのドラァグクイーンを紹介させてください。VOGUEのメイク記事でたまたま彼女を見かけてから釘付けになり、番組見たさにわざわざNetflixを契約しました。

アリッサエドワーズというドラァグクイーンです。

アリッサ・エドワーズ

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